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◎0145 『聖の青春』 大崎善生
△0144 『ビタミンF』 重松清
○0143 『池袋ウエストゲートパークII・少年計数機』 石田衣良
△0142 『海外勤務成功の秘訣』 伊藤久
△0141 『上司が「鬼」とならねば部下は動かず』 染谷和巳

◎0145 『聖の青春』 >大崎善生/講談社文庫/2003.08.08

 号泣、号泣。ひたすら泣いてしまった。ラスト近くは、会社から帰る電車の中で読んでいたのだが、つらくて読み進めることが出来ず、何度も、何度も、中断。結局、電車の中で読むのは不可能と判断して、家へ。さすがに、いい年をした男が、電車で鼻をすすり上げて泣くのは恥ずかしい。しかし、家に帰って泣いているところを、妻に見られるのも恥ずかしいと思っていたところ、幸運にも、妻は仕事で疲れていて、熟睡中。

 本書は、幼少の頃わずらったネフローゼという腎臓病と戦いながら、将棋というもう一つの戦いの場に身をおいた、青年・村山聖(さとし)の話である。ノンフィクションだけに、ひとコマひとコマがリアルであり、聖の凄まじいまでの気迫が、迫り来る作品であった。

 自分の病気を恨むことなく、むしろ、病気になったからこそ経験できるたくさんのことがあると、常にポジティブに生きる姿。他人に対する、お世辞やおもねりなど、短い間しか生きられない自分には不要だと、切り捨てる潔さ。重い身体をひきずりながら、毎日通った将棋会館。身体に悪いと知りつつも、同い年の若者達と同じように楽しみたいと覚えた酒と麻雀。ひたすら自分の世界にのめりこむことが出来るコミックスと推理小説の山。プロになっても住む場所や着る物には無頓着な一方、稼いだカネは恵まれない子供達や、阪神大震災の罹災者にポンと寄付してしまう大器。そして、生きているものを切ってしまうのはかわいそうだと、伸ばし続けた髪と爪。

 棋士としてはもちろん、人間としても魅力的な聖。彼を支えたのは父親であり、母親であり、師匠の森であった。特に師匠との関係は素晴らしく、筆者をして、「犬の親子のような愛情の交歓」と言わしめた、実の親子以上の絆であった。弟子のために下着まで洗ってやる師匠などいるであろうか。弟子に自分が作った詰め将棋をダメだといわれ、嬉々とする師匠がいるであろうか。ここにも人間・村山聖に惚れた人間がいたと感じた。

 昭和44年生まれの聖は、私の3つ上で、ほとんど同世代である。同じ時代を生きていて、果たして、これほどまでに生きる意味を見つめ、生きる意味を深く考えたことがあったであろうか。死ぬ間際に、今日は何日だと何度も聞いた姿、自分の周りに時計を3つも置かせた真意。小説では直接触れられていなかったが、自分が生きられる時間を、1秒1秒胸に刻んでいたのではないかと思った。20歳になった夜、師匠に、「僕、今日20歳になったんです。ただ、それだけです」と言った心境。20歳まで生きられると思っていなかった青年の悲しさと、20歳まで生きられたという嬉しさを、短い言葉で見事に表現している。自分自身、健康であることに驕って、1日1日を無駄にしていないだろうか? 大切にしなければならないものを再認識させられた作品でもあった。

 聖が残したメモ。「何のために生きる。今の俺は昨日の俺に勝てるか。勝つも地獄負けるも地獄。99の悲しみも1つの喜びで忘れられる。人間の本質はそうなのか? 人間は悲しみ苦しむために生まれたのだろうか。人間は必ず死ぬ。必ず。何もかも一夜の夢」

 B1昇級時の呟き。「名人へもう一歩だ」「もう一歩じゃ何の意味もない」

>2003.08.08.FRI


△0144 『ビタミンF』 >重松清/新潮文庫/2003.08.06

 重松清という作家の本には、ついつい手が伸びてしまう。ミステリーを中心に読書をしていると、ついつい重松節のような、物語が恋しくなってくる。岡山県出身の作家で、小説の随所に岡山弁が出てくるのもおもしろい。

 さて、本書は7編から成る短編集。短編集というのは本としての評価が難しく、いい作品と、いまいちの作品が混在していると、結局△という中途半端な評価になってしまう。評価といっても、好き嫌いの世界かもしれないが、今回は、『セッちゃん』と『かさぶたまぶた』が○、『パンドラ』と『なぎさホテルにて』が×であった。では、○のものだけ、簡単にコメントしたい。

『セッちゃん』…ちょっとネタバレかもしれないが、☆いじめにあった子どもが、架空の友達を作り、その友達がいじめられているんだよ、と親に話すことで信号を送っている。☆ 親は運動会を見に行って、初めてその事実を知るのだが…。いつも「いい子」でいなければ、という子どもの心理は良く分かる気がする。私自身、男3人兄弟の長男で、親に心配をかけてはいけないと、随分いい子ぶっていた気がするから。結局、自由になりたくて、田舎を飛び出したのだけれども。小説の方は、父親が「流し雛」を買ってきて、川に流すというシーンで終わってしまう。この後、いじめはどうなったのかと、余韻を持たせる終わり方。いじめというのは、そう簡単になくなるものではないだろう。続きが、非常に気になるが、いい方向に向かってくれることを祈りながら、読了した。

『かさぶたまぶた』…こちらは、「いい大人」であろうとする父親の話。倒れそうになると、自分で「つっかい棒」を立てる父親。会社でも家庭でも、弱みを見せずにいたいと思いすぎて、人の心が離れていってしまう。自分では良かれと思ってやっているのに。結局、人間というのは中途半端なスーパーマンはやっかみの対象としてしまうのかもしれない。やるならば、イチローのように、何もかも超越しなければ。最後に、父親が「うんこをするときに、ズボンを全部脱がないと出来ないんだ」と告白するシーンには感動。格好悪さを表現できるということは、本当の意味で自分に自信が持てたということだと思った。
 『かさぶたまぶた』というタイトルは、娘の自画像から来ている。目をつぶったときの"まぶた"は、傷がいえるのを待つ"かさぶた"のようだという意味。ゴロもいいし、含みのあるいいタイトルだった

 筆者自身が後書で、ビタミンFの意味を語っているが、Family、Father、Friend、Fight、Fragile、Fortuneと挙げている。それぞれの短編が、どれに当てはまるのかと考えていたら、あれれ6つしかないじゃないか。もう一つは自分で考えなさいという、筆者の遊び心だろうか? ちなみにFragileは脆弱なという意味。

>2003.08.06.WED


○0143 『池袋ウエストゲートパークII・少年計数機』 >石田衣良/文春文庫/2003.08.05

 最近、メモの整理のため、ビジネス書を紹介する回数が多かったが、今日は小説を紹介。前作が面白かったので、続いて購入したもの。4編から成る連作集なので、順にコメントを。

『妖精の庭』…男性ホルモンを打ち、男になることを夢見る少女の物語。気持ちの上では男になりきり、ある女性に恋心を抱いてしまう。ある女性とは、インターネットの覗き見のモデル。その女性を追うストーカー。よくある話かもしれないが、覗き見のモデルを登場させてしまう辺りが、石田らしくて面白いと思った。最後は、男以上に男らしさを見せてくれる少女に、声援を送りたくなる。

『少年計数機』…LD(ラーニング・ディスアビリティ)、いわゆる学習障害を持つ少年の物語。「数字」に対して異様な執着を見せ、常に何かを数えていないと、落ち着かない。小僧寿し、ピザーラ、マック、ミスド…。少年は数字を覚えるために味覚を繋ぐ。(ワケが分からないと思うので、ぜひ原作を読んでください) その味覚のレパートリーに池袋で生活する、現代っ子の寂しさが、混在しているように感じた。一方で、石畳の数を数えながら近づいてくる少年に、何ともいえない微笑ましさを感じた。

『銀十字』…連続ひったくり事件の犯人を追う物語。犯人が残した手がかりは銀十字のブレスレット。このブレスレットのデザイナーの生き方が、なかなか洒落ている。実力だけで這い上がり、機能重視の生活。挨拶や世辞はいらない。一本20万円の革パンツを5年間毎日穿く。そして、主人公・マコトの脇を固める老人二人もいい。元兵隊で、カネはないが気持ちがある。彼らが、犯人を突き止めて欲しいという依頼をだすのだが、お礼にとマコトの家の前を毎朝掃き清める。捕まえた犯人に同じことをさせるあたりがニクイ。お気に入りの一編。

『水のなかの目』…ここまで、ハートウォーミングでいい作品集だと思っていたのが、一躍暗転。正直、読むのがつらく、面白くなかった。一人の悪ガキが、少女を監禁したり、挙句の果てに人を殺めたり。少年犯罪が問題視されている世相を上手く反映しているが、重いテーマだけにコメントしづらい。世の中にはこういう悪ガキのことを格好いいと思う少年が沢山いるのだ。とにかく人が死にすぎる。
 そんな中で唯一の救いが、マコトのボディガード兼監視役を務めるミナガワの存在。自分の琴線に触れることを「バラける」と表現し、ケンカは強いくせに、カラオケが好きだったりと憎めない性格。彼の死が、この短編の評価を一気に下げてしまった。本作だけなら迷わず×を付けただろう。ラストも遣る瀬無い。予想された犯人だったが、思っても見ない残酷な結末。後味の悪いものになってしまった。

 …細かいことだが、礼にいは地元出身の警察署長。確か、コミックスの『警察署長』で地元出身者がその地の所長になるのはタブーだと書いていたような気がする。どちらが真実だろうか?(勘違いかもしれません)…

 さて、ここまで書いて、本シリーズがミステリーであることに、今更ながら気が付いた。ハードボイルドだと思って読み進めていたが、特に今回は、私立探偵ばりの主人公が、犯人探しに奔走する。読書前に作品の分野を決め付けてしまうのは、自分の悪い癖で、思っていた分野と異なると、なんとなく評価を下げてしまっていたのだが、今回はいい意味で裏切られた。

>2003.08.05.TUE


△0142 『海外勤務成功の秘訣…外国人と働くツボ』 >伊藤久/ジェトロ/2002.02.07

 会社の「海外要員研修」なるものを受講したときの課題図書。講和いただく幹部の方の友人らしい。異文化の面白さと難しさが伝わってくる。ちなみに私は海外勤務希望。よく、なんで行きたいの? と聞かれるのだが、一応、理由は次の通り。
 @少人数の海外現地法人に行くことにより、ジェネラルな経営的感覚を身に付けたい。A海外のローカル・スタッフとの交流を通して異文化に触れ、自分の中に根付いている「日本の常識」を破りたい。B日常会話だけでなく、プレゼンテーションやネゴシエーションを出来るだけの語学を身に付けたい。
 研修自体は、人事的な要素が強く、採用、面接、評価など、未経験のものばかりで面白かった。以下は、持っていったPCで就寝前に打ち込んだもの。ちょっと酔っ払って射たような機が摺るので誤字は護カンベン。

  • アメリカではルール違反に気がついたら、その都度本人に注意すると同時に、「警告書」を手渡すのがよいと言われる。いわば、イエローカード。毎回「これは黒だ」ということをはっきりさせておく。軽度の違反の場合はまず警告を与え、同じ違反内容での警告を3回重ねてはじめて解雇処分、つまりレッドカードを切る準備が整う。
  • ノーと言うべきところでは、はっきりとノーと言うことが、相手の尊敬や信頼の念を勝ち取ることになる。それをニコニコしながら言うのである。ディベートのエッセンスを一言に凝縮すれば、まさに「ニコニコ笑いながらノーと言う技術」だ。
  • ローカルスタッフに対しての最初の挨拶。「葬儀の席で涙にくれる遺族の方からお礼を言われ、危うく"My pleasure" と言いそうになった。私の言いまわしがおかしい時は、その都度直して欲しい」
  • クリスマスカードは宗教色が強い。相手の宗教と関係なく、社交の目的で安心して使えるのは、宗教色のない「シーズンズ・グリーティング」という文面のカードである。会社から沢山のカードを送るのであれば、これにかぎる。
  • 海外における転職率の高さ。日本からの駐在員も4〜5年で入れ替わってしまう。お互い様と考えるべき。
  • 転職への対処法 @魅力のある職場を作ること、A会社の知名度・社会的評価を上げること、B仕事の縦割り化とマニュアルの整備、C普段からの信頼関係・人間関係、D諦めない・焦らない、E採用応募者の転職履歴に注意を払う
  • ネイティブスタッフが現地特有の問題について懸命に訴えても、最初は日本側がその真意や背景を理解できないことが多いに違いない。話が噛み合わなくて双方にイライラが募る。そのイライラが、実はギャップがあることを知らせる重要な信号なのである。
  • 総務部、勤労部のマネージャーにはネイティブを。微妙かつ重要な分野だから。
  • エラーをするのは人間なら誰でも当たり前のことで、それ自体は恥ずかしいことではない。恥ずかしいのは性懲りもなく同じエラーを繰り返すことなのだ。チームメイトが同じエラーを繰り返さない様に、あえて自分の失敗を公表して、皆が一緒に考える機会を持つのはチーム全体の為にとても大切なことだ。

>2003.08.04.MON


△0141 『上司が「鬼」とならねば部下は動かず』 >染谷和巳/プレジデント2000.07.04

 タイトルは強烈だが、結構いいことを言っている。ノートに手書きしていたものをデータ化。長かったのでちょっと疲れた。延々と続く走り書きの文字。3年前のものだが、なるほどと思う部分はさほど変わっていない。

  • 会社幹部に共通する欠点:(1)下に甘い。(2)会社を思う気持ちが薄い。(3)変化を嫌う。
  • 部下のことをよく知り、部下の立場で考えたり説明したりするのはよいが、行きすぎはよくない。つまり、部下の言いなりになる、部下に甘い、迎合するなど、部下に優しすぎる上司はよくない。
  • 何でも許すのは部下に無関心だから。部下が忙しいと口をとがらせても、その程度の仕事はこなさなければならないと叱るのが面倒である。「では、私が手伝おう」と一番楽な道を取る。体裁はいいが部下のことを本気で思っていない。その部下はいつまでたっても能力が伸びず、人間として成長しない。

  • お願い調のソフトな命令の出し方は、(1)命令拒否が発生しやすい、(2)部下が軽く受け取って忠実に実行しない、(3)ミスが多発する。
  • 権威を持ち、下から信頼される上司は、穏やかに「何々してくれませんか」とお願いしている。部下は「今、忙しいから」と断ることは決してない。言い方は優しくても、上司の言うことには従わざるを得ないと思っているから。
  • 年齢、実力であまり部下と差がない上司は、特に自分が命令者であるという自覚を強く持つべきである。この自覚さえしっかり持てば、言い方がお願いでも、相談でもかまわない。この自覚があれば部下が嫌だと言った時のあなたの姿勢が変わってくる。あなたは表情がひきしめて「これは命令です。従って下さい」と静かに言うだろう。
  • 平等主義は下の者を増徴させる。しかも、努力を強いられず、鍛えられるべき時に鍛えられない。平等主義の上司の元で、社員として、人間として成長を阻まれる部下ほど不幸な存在はない。

  • 上司は部下を動かして仕事の成果を上げることを任務としている。その為、会社から指揮、統率、管理の権限を授かっている。一方部下は、上司の指示・命令に従う義務を負っている。これが上司と部下の関係の骨格である。→仕事は上司の命令によって実行され、部下の報告により完了する。
  • 上司は命令者である。優れた上司とは優れた命令を出すことの出来る人である。優れた命令とは、(1)言語明瞭で、(2)内容に過不足なく、(3)論理的に、(4)相手を納得させるものである。新しい仕事の命令の場合、なぜこうするのか理由を言い、ゆえにこうせよと命じ、こうすればこうなると結果まで伝えるのが優れた命令の出し方。

  • 挨拶がないということは、あなたと関係を持ちたくないという意思表示である。心の明るさと爽やかさを日々再生する力が挨拶にはある。
  • 組織では上に行くほど仕事が抽象的になる。下から正確な報告があれば、上は具体的に思考し、具体的な計画を立て、具体的な指示が出せる。つまりトップまでよい報告があがっていかなければ組織は動くことがままならなくなってしまうのである。

  • 経営者が社員の中で一番嫌いなのは、「仕事が出来ない人」「やる気のない人」よりも「報告のない人」である。報告は「仕事の成果」よりも大切であり、仕事が出来ないより、報告が出来ない方が致命的欠陥。きちっとした報告があれば上司は手を貸し、教えることによって仕事を円滑に動かせる。その社員は次第に力をつけていく。
  • 報告を受ける人
    (1)冷静で聞く姿勢が出来ていなければならない。そうでなければ、その報告の重要性を正確に判断することが出来ず、正しい対策を立てることが出来ない。
    (2)先入観を持って聞いてはならない。
    (3)見返りをその場で何らかの形にしなければならない。失敗や突発事故の報告の場合、決定できる立場にいなくとも、「この件は〇〇に相談し、〇〇までに指示する」と言っておく。これを欠くと報告者の報告意欲が著しく減退する。また、自らも受けた報告を忘れたりして仕事が無責任になる。
  • 報告は多ければ多いほどよい。
  • 上司はどんな報告でも歓迎する度量をもつべし。部下が萎縮したり、神経過敏になったりすることなく、いつもどんな失敗でも喜んで報告に来る、広く深い懐を作るべし。

  • 判断力は反射的な理解力であり、この能力に恵まれている人はそう多くはない。一般に上司はこの能力不足を思考力で補っている。大きい問題の場合、その場で決定せずに、十分迷うこと、つまり思考に頼るのは自然である。しかし、部下が次々に持ちこんでくる小さな問題にはすぐ決定を下さねばならない。
  • 上司はまず、その場ですぐ答えを出さねばならないことか、すぐでなくていいのか(午後でいいのか、十分後なのか)を判断する習慣を身に付けなければならない。
  • 決定すべきことを決定しない、あるいは決定が遅いということは、上司が「私は無能です」と言っているようなものだ。つまり、頭が悪いから、考えがまとまらないから、自信がなくてくよくよ迷うから決定できないと、人は受け取るのである。だから、上司の心得として、「間違った決定の方が、決定しないよりはるかに優れた決定である」と教える人もある。

  • 決定しない、決定が遅い人には2つのタイプがある。
    (1)正しい答えを求めて、悩み迷い考えるため遅くなる人。つまり、思考力が足りない人。
    (2)決めたことに対して、自分が負わねばならない責任を思うと、怖くて決められない人。つまり、臆病な人。
  • 100%正しい決定が即座に出来る人などいない。一流の経営者でも半分は間違った決定をするという。大きな支障がない限り変更しないことが大切。社員が「どうせまた変わる」と決定した方針に手をつけなくなる。もし変えるなら、部下に頭を下げて「すまない」と詫びて変えてもらう。

  • 記憶力は速い判断を行う上で、重要な働きをする。覚えよう、覚えておこうと努力する習慣によって身につく。
  • 記憶力を伸ばすためには、メモをとらないで、これは覚えておこうと頭に頼ることを習慣にする。
  • 考えるために、まず覚えなければならない。言葉を覚えなければ話せないように、記憶しなければ考えることは出来ない。

  • 速く正しい判断をするために必要な、もう一つの要素は「整理整頓能力」である。整理能力がある人は、無駄なもの、いらないものを捨てることが出来る。思考においても同じ。問題の不要事項は捨て、重要部分をくっきり浮き上がらせることが出切る。
  • 整理能力は何が重要で、何が重要でないかを、的確に見分ける判断力である。

  • 考える力のベース=読む・書く・話す=理解力と表現力。
    (1)漢字が読める(漢字検定3級レベル)、(2)漢字が書ける(中学2年生レベル)、(3)加減乗除、(4)言語明瞭に自分の考えを話す(5WIH、1テーマ5分間のスピーチ)、(5)正確に聞く。人の話を理解し、相槌を打ち、質問し、復唱する。メモを取って確認する。(6)大量に本を読む、(7)朗読と暗記、(8)大量に文書を書く、(9)速く書く、(10)絵を描く
  • 人材作りの三ヶ条
    (1)会社の柱となる人材は実務と専門分野の教育だけでは生まれない。幅広い一般教養を身につけさせる教育、2年、3年と時間をかけて調和の取れた心を持つ、有能な人を作り出す教育。思考力と行動力に優れた人を作る教育が必要である。
    (2)極意は「単純明快」なものである。
    (3)上司は、部下の「師」としてふさわしい人間になれ。
  • 人に好影響を与える人。(1)肉体が丈夫で健康な人、(2)家庭円満、(3)人のあら探しをしない、(4)人を信用し人に任せる、(5)仕事以外の趣味を持つ、(6)心の底から何でも話せる友人を持つ、(7)冗談を言って笑う時を持つ

>2003.08.03.SUN

苗村屋読書日記 [29]


     



































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